うちの会社、ChatGPTに聞いても出てこない!
試しに「○○業界でおすすめの会社は?」とChatGPTやPerplexityに聞いてみると、競合3〜5社の名前は出るのに、自社だけが出てこない。SEO対策はそれなりにやっているのに、なぜ?
正直に言うと、この問題は「AIに嫌われている」わけではありません。AIがあなたの会社を「知らない」だけです。もう少し正確に言えば、AIが自社を推薦する根拠をWeb上から見つけられていない状態です。
この記事の結論
- ChatGPTやPerplexityに自社が出てこない最大の原因は、AIが「この会社を推薦する根拠」をWeb上で見つけられていないから
- AIに推薦される会社がやっている3原則は「専門性の言語化」「Web全体で一貫した自社情報を広げる」「定期的にモニタリングし、改善サイクルを回す」
- SEOで1位を取っていても、AIに推薦されるとは限らない。逆にSEOで11位以下でも、AIに言及される確率は73.5%(当社独自調査)
AIはどうやって「おすすめの会社」を選んでいるのか?
AIはゼロから「おすすめ」を考えているわけではありません。Web上の情報を収集・統合して回答を組み立てています。そしてこの「収集」の仕方がポイントです。
”勝ち筋”は見えていますか?
Question 1/5
Q1.
競合と自社の「差分」や「立ち位置」を、
毎月定量的に把握できていますか?
AIは1回の検索で回答せず、複数ラウンドで段階的に情報を集めている

「LLMO対策のおすすめの会社は?」とAIに聞いたとき、AIは内部で「LLMO対策 おすすめ」「LLMO対策 費用 会社」「LLMO対策 費用 相場」のような複数のサブクエリに分解し、段階的に検索を実行しています。
この仕組みはクエリファンアウトと呼ばれ、もともとはGoogleの特許技術(AI Overviews / AI Modeで使用)として知られています。ただし、ChatGPTでも同様の多段階検索が行われていることが、実際の検索ログの解析で確認されています(umoren.ai:ChatGPTのクエリファンアウトを可視化する方法)。
具体的にはこのような流れです。
広い検索で候補を探す(「○○ おすすめ 2026」等)
候補を個別に指名検索する(「A社 ○○ 実績」「B社 ○○ 費用」等)
集めた情報を統合して回答を生成する
つまり、AIの推薦に入るには2つの関門を通過する必要があります。
まず第1ラウンドの広域探索で「候補」として認識されること。次に第2ラウンドの深掘りで「この会社は信頼できる」と判断されること。
AIサービスごとに実装は異なりますが、この「多段階で情報を集め、複数のソースを統合して回答を作る」という基本構造はGoogle AIO・ChatGPT・Perplexityに共通しています。
ただし、AIサービスごとに結果は異なる
基本構造は同じでも、各AIが最終的に推薦する会社は異なります。
BrightEdgeの調査では、Google AIOとChatGPTとAI Modeでブランド推薦の62%が異なるという結果が報告されています。「Google AIOで言及されている=ChatGPTでも言及されている」とは限らないので、対策の効果は各AIで個別にモニタリングする必要があります。
「引用」と「言及」は別物であることを押さえる
ここで1つ重要な区別があります。AIが自社コンテンツを「引用」することと、回答の中で自社名を「言及(推薦)」することは、似ているようで全く別の話です。
| 用語 | 意味 | 具体例 |
|---|---|---|
| 引用 | AIがページのURLをソースとして参照すること。コンテンツ側の評価 | 回答の出典欄に自社URLが表示される |
| 言及 | AIの回答文中に会社名やサービス名が登場すること。ブランド側の評価 | 「○○の分野ではA社やB社が知られています」と名前が出る |
企業にとって本当に目指すべきゴールは「言及」です。「自社が出てこない」という悩みの正体は、この言及が得られていない状態を指しています。
引用と言及の違いについてはAIO対策の詳細記事で掘り下げています。
前提:SEOで上位にいても、AIに推薦されるとは限らない
3原則に入る前に、1つ重要な前提を共有します。
「うちはSEOで1ページ目に入っているのに、ChatGPTには出ない」という相談は非常に多いです。これは構造的に当然の結果です。
当社の独自調査では、AIに言及されたブランドのうち、SEOでも10位以内に入っていたのはわずか約26.5%でした。

つまりSEO上位であることとAIに推薦されることの相関は、思っているほど高くありません。
理由としては、入力される質問が単一的なキーワードではなく、より細かい情報を入力している傾向があるためです。
当社は、従業員30人規模、マーケティング部に3名在籍しているXXX業界の会社です。
Webマーケティングの手法として、SEO/LLMO対策を検討していますが、予算は月間〇〇万円ぐらいです。当社の同じ業界もしくは近しい業界で実績のあるマーケティング会社はどこ?
このようなテキストが入力された場合は、まず「SEO対策 LLMO対策 おすすめの会社」のような検索がまず走ります(ここまでは通常のSEO検索と同じ)。しかし、「XXX業界」「月間予算〇〇万円」といった細かい要望に対して推薦・言及するとなると、どうでしょうか。
通常のWeb検索であれば複合的なキーワードになるでしょう。
例えば、「XXX業界 月間予算〇〇万円 実績 LLMO対策」のようなロングテールキーワードと呼ばれる組み合わせとなります。
こういったロングテールキーワードは、大手の会社はそこまで狙っていません。
そして、11位以下であってもAIに言及・推薦されるケースが73.5%も存在していることから、中小企業にとって非常に大きな意味を持ちます。SEO対策で検索ボリュームが多いビックキーワード系で大手に勝てなくても、AIに推薦される可能性は十分にあるということです。
では何をすれば推薦されるでしょうか?当社がクライアントの状況を分析・ヒアリングからしてきた結果、AIに推薦される会社には共通する3つの原則がありました。
原則①:自社サイトで「何の専門家か」を整える
AIに推薦される会社に共通している最も重要な特徴は、Web上の複数の場所で「この会社は○○の専門家である」という情報が一貫して存在していることです。
AIにとっての「信頼」の正体
AI対策での「信頼が大事」とは、AIにとっての信頼=Web上の複数の文脈で、自社名が特定の専門領域と紐づいて繰り返し登場している状態です。
自社サイトだけで「当社は○○の専門です」と書いても、AIから見ればそれは「自称」でしかありません。
比較サイト、業界メディア、レビューサイト、SNS、プレスリリースなど、自社以外の場所でも名前が挙がっていて初めて「この会社は本当に○○の分野に詳しいんだな」と認識されます。
この仕組みは、専門的にはエンティティ(AIが「固有の意味を持つもの」として識別する対象)の認識に関わっています。自社がエンティティとして正しく認識されていないと、推薦候補にすら入りません。
まずやること:自社の専門性を一文で言い切る
最初の一歩は、基盤となる自社サイトのサービスページや会社概要ページの書き方を見直すことです。
AIは「この会社は何の専門家なのか」を判断する際に、Web上の記述を参照します。「Webマーケティング全般をサポートします」ではAIは何も判断できません。「中小企業のAI検索対策を専門とするマーケティング会社」のように、専門領域を一文で言い切るような表現に変えると具体的になります。
次にやること:AIが拾いやすいコンテンツ構造にしておく
専門性の言語化と合わせて、AIがその情報を拾いやすい書き方にすることも重要です。
1つ目は、結論ファースト。
リード文、各H2・H3見出しの直下に、その見出しの問いに対する一文の結論を置く。その後に詳しい説明を続ける。この構造にするだけで、AIにパッセージとして抽出される確率が上がります。
SEOとAI検索対策の関係について、まず歴史的な経緯から説明すると…
(長い前置きが続く)
SEO上位であることとAIに推薦されることは別の話です。当社の調査ではSEO10位以内とAI言及の一致率は約26.5%でした。以下で詳しく解説します。
2つ目は、FAQ形式のコンテンツ。
AIが最も「拾いやすい」コンテンツ構造はFAQ(よくある質問)です。
AIはトレーニングの過程でQ&A形式のテキストを大量に学習しており、「問いと答えのセット」はパッセージ抽出の最小意味単位にそのまま一致します。FAQが「引用されやすい」のは偶然ではなく、AIの処理構造に適合しているからです。
FAQの質問文は「当社のサービスは何ですか?」のような自社目線ではなく、「○○業界でおすすめの会社はどこですか?」のようなユーザーが実際にAIに聞きそうなプロンプト型の問いにしてください。
原則②:Web全体で「一貫した自社情報」を広げる
ここが最も重要であり、競合の記事がほとんど触れていないポイントです。
自社サイトを整えただけでは、AIから見ればそれは「自称」でしかありません。
比較サイト、業界メディア、レビューサイト、SNS、プレスリリースなど、自社以外の場所でも一貫して同じ文脈で名前が挙がっていて初めて「この会社は本当に○○の分野の専門なのだ」とAIに認識されます。
自然に外部言及を獲得する方法として現実的なのは以下の4つです。
- プレスリリースの配信(PR TIMES等):調査データやサービスリリースを定期的に配信する
- 業界メディアへの寄稿・取材対応:専門家としてのポジションを確立する
- SNS(X・LinkedIn)での専門的な発信:一次情報や独自見解を継続的に発信する
- 独自の調査データの公開:他社が引用したくなる「元ネタ」を作る
特に4つ目は効果が大きいです。当社の場合、「SEO11位以下でもAI言及73.5%」という独自調査データを公開したことで、そのデータ自体が他サイトから引用される「一次情報」として機能し始めています。大規模な調査でなくても、「自社クライアントの結果を数値化した」程度のデータで十分です。
他にも、LLMO対策をサービス展開している75社を調べた結果をXで発信したところ一瞬で1万IMPに到達しました。
LLMOやGEOを提供している75社の施策内容をAI調査+フィジカルで調べてみた。
— 勝浦聖史|ワクドリ代表 (@katsu_wakudori) March 14, 2026
明確に「外部言及の獲得」まで対応すると謳う会社は5社程度しかいなかった。
残りは詳細不明か「構造化」「FAQ」「AI言及調査」のみ。
これ騙されて予算を溶かしまくってる発注社多そう。大体SEOの延長施策では? pic.twitter.com/CBFEjFV1wj
なお、SEO業界の重鎮の1人である住太陽氏にもXで取り上げていただき、代表の勝浦と同じ見解を示しています。
外部からの言及の獲得はめちゃ重要というかそれだけやってればいい重要施策ですが、支援会社が実施するイメージが全然わきません。
— 住 太陽 (@motoharusumi) March 14, 2026
僕のイメージだと、うまくやるなら事業会社の社長や広報や営業や接客など外部との接触のある立場の人がアピールしたりお願いしたりする必要があると思うんですよね。 https://t.co/dZKMAz1mvk
いちマーケティング部署単体では成立しない領域
正直に言うと、この原則②は「SEO担当者だけでは完結しない」話です。
ましてや「マーケティング部署単体でも成立はしません」。
AIに推薦されている会社を見ると、うまくいっている会社はSEOやマーケティング施策だけでなく、広報や営業とも連携して「自社サービスの情報」をWebに一貫性を持たせて広げています。
- プレスリリースの内容と自社サイトの記述が一致しているか
- 営業資料で使っている自社の強みの表現が、Web上でも同じ言葉で語られているか
- SNSでの発信トーンが、サービスページのポジショニングと矛盾していないか
この社内外の「一貫性」こそが、AIが複数ラウンドの検索で情報を集めたときに「この会社は確かに○○の専門だ」と判断する根拠になります。社内の各部門がバラバラのメッセージを出していると、AIは混乱して推薦候補から外れやすくなります。
原則③:定期的にモニタリングし、改善サイクルを回す
3つ目の原則は、対策を打って終わりではなく、継続的にモニタリングと改善を行うことです。
AIの回答は固定されておらず、常に変動しています。
やること:ChatGPT・Perplexity・Google AIOで現状を定期確認する
自社の業界に関連する質問を5〜10個作り、ChatGPT、Perplexity、GoogleのAI Overviewのそれぞれに聞いてみます。確認すべきポイントは3つです。
- 自社名が回答に含まれているか(言及の有無)
- 競合はどの企業が表示されているか(競合の言及状況)
- AIが引用しているURLはどこのサイトか(引用元の確認)
これを月に1回繰り返すだけで、自社の「AI検索における現在地」が定量的に把握できるようになります。言及されていないなら原則①に戻って外部言及を増やす。言及はされているがURLが引用されていないなら原則②に戻ってコンテンツ構造を見直す。このサイクルを回し続けることが重要です。
AIO対策の記事で計測方法をさらに詳しく解説しています。
当社自身も「まだ出てこない側」です(2026年3月:設立3か月目)
正直に言うと、当社(ワクドリ)もすべてのAI検索で言及されている状態ではありません。
2026年1月に創業したばかりのドメインであり、試しに「LLMO対策のおすすめの会社は?」とChatGPTに聞いてみたところ、当社は出てきませんでした。
だからこそ、この記事で書いている3つの原則を自社でも実践中です。
- 独自調査データの公開
- 記事の構造設計
- プレスリリースの配信
自分たちが効果を検証しながら発信しているからこそ、「信頼してください」ではなく「一緒にやりましょう」というスタンスでお伝えしています。
この対策は業界では何と呼ばれている?
ここまで読んで「これ、業界用語で何て言うの?」と思った方もいるかもしれません。
この記事で解説した対策は、業界では「LLMO(Large Language Model Optimization)」や「AIO(AI Overview Optimization)」と呼ばれています。簡単に言えば、LLMOはChatGPTやPerplexityなどのAI全般への最適化、AIOはGoogleのAI Overview(AIによる概要)への最適化です。
ただし、名前を知っていることと対策ができることは別です。この記事の3原則で対策を始めてもらえれば、LLMO・AIOという用語を知らなくても問題ありません。
もっと体系的に学びたい方は、以下の記事を参照してください。
まとめ:AIに「推薦される会社」になるための3原則
ChatGPTやPerplexityに自社が出てこない原因は、技術的な問題ではなく、AIがあなたの会社を「推薦する根拠」をWeb上で見つけられていないことでした。
AIに推薦される会社がやっている3原則は以下の通りです。
- 原則①:自社サイトで「何の専門家か」を整える。専門性を一文で言い切り、結論ファースト・FAQ設置でAIが拾いやすい構造にする
- 原則②:Web全体で「一貫した自社情報」を広げる。SEO担当だけでなく、広報・営業・マーケが連携して、同じ専門性のメッセージを外部にも一貫して広げる
- 原則③:定期的に計測し、改善サイクルを回す。月1回、ChatGPT・Perplexity・Google AIOで言及状況を確認して原則①②に戻る
SEOで大手に勝てない中小企業であっても、AIに推薦される可能性は十分にあります。当社の調査が示すように、SEO11位以下でもAIに言及されるケースは73.5%です。
「自社がAIに出てこない」と感じた今このタイミングこそ、対策を始める最良のタイミングです。
よくある質問(FAQ)
ChatGPTに自社が出てこない場合のよくある質問は下記です。

