価格競争に巻き込まれて利益が残らない状態が続いている・・・
結論から言うと、エリアによってまだまだ成長余地があります。しかし、「普通にやって成功する」パターンは存在しないので、どう戦略を立てていくか?がポイントです。
この業界の
『ゲームのルール(2026年視点)』
- 市場規模は拡大中
- リユース市場は、2024年度は全国約3.26兆円、2025年度は3.5兆円へ拡大予測している。
- プレイヤーは大手から地元業者、メルカリやラクマなどのアプリまで多様化
- 全国FC、地域密着業者、マッチングプラットフォーム、特化型買取業者、フリマアプリ、リサイクルショップ、自治体サービスと様々な角度で競合が乱立している。
- エリア内でのポジショニングと負けない戦いをすることが肝
- 搬出代行・回収併用・提携戦略による差別化で勝機があります。
不用品回収市場は、全国的に「価格だけで勝負する戦略は非常に厳しく、『搬出・買取(回収)・提携』の3軸で信頼を勝ち取れる業者に需要が集中する市場」と言えます。
SEOだけやる、広告だけやる、といった単発Web施策ではなく、MEOやLINE、チラシまで含んだトータルマーケティングを行わないと競合に見込み顧客を取られてしまいます。
”勝ち筋”は見えていますか?
Question 1/5
Q1.
競合と自社の「差分」や「立ち位置」を、
毎月定量的に把握できていますか?
まずは貴社の商圏エリアの市場全体を俯瞰したうえで、地域に合わせて戦術を変えていく必要があります。
本レポートで使用したグラフ・チャートは、上記公的統計および業界調査データをもとに作成しており、一部の推定値・概算値は、複数データソースを組み合わせて算出しています。最新データの詳細は、各出典元の公式サイトをご確認ください。
市場規模と成長トレンド
まずは全国規模で、不用品回収市場がどのように変化してきたのかを見ていきましょう。
2024年実績(全国)
3.26兆円
全国では大きいマーケット
2025年予測
3.5兆円
前年比+7.4%成長

リユース市場は年率5〜8%の安定成長を続けており、2024年には3.26兆円、2025年には3.5兆円規模に達する見込みです。
広告費を垂れ流す「価格競争」から脱却し、“指名”で選ばれる準備はできていますか?
Question 1/5
Q1.
広告費が高騰する中で、十分な利益(営業利益率)を
安定的に確保できていますか?
全国の検索需要トレンド

- 「不用品回収」: 月間49,500回(3月は60,500回にピーク)
- 「粗大ごみ 回収」: 月間9,900回(2月・3月・12月は12,100回)
- 「不用品 買取」: 月間18,100回(3月・5月は22,200回)
事業者構造と収益性
不用品回収業界は、個人事業主から大手フランチャイズまで幅広い事業者で構成されています。
国内市場規模
8,500億円
2023年時点
一般廃棄物収集運搬
2.5兆円
市場規模推定
産業廃棄物収集運搬
1.5兆円
市場規模推定
収益増としては、回収料金のみで利益率約10〜20%であり、リユース販売併用だと利益率約20〜40%(回収・買取・再販で収益拡大)まで伸びる傾向があります。

市場の主要プレイヤー構造と料金体系
不用品回収市場は、主に7つのプレイヤーで構成されています。
| プレイヤータイプ | 対象品目 | 強み | 弱み | 代表例 |
|---|---|---|---|---|
| 全国FC | 家具・家電全般 | ブランド力、即日対応 | 価格高め | トラッシュアップ等 |
| 地域密着業者 | 家具・家電全般 | 地域信頼、柔軟対応 | 集客力弱い | 個人事業主等 |
| ポータルサイト | 家具・家電全般 | 比較しやすい、価格競争 | 業者の質バラつき | くらしのマーケット等 |
| 特化型買取業者 | 着物・貴金属・ブランド品 | 高額査定、専門知識 | 大型家具は対象外 | バイセル、なんぼや、大吉 |
| フリマアプリ | 小型品 | 自宅発送可 | 大型品は発送困難 | メルカリ、ジモティー |
| リサイクルショップ | 中古家電・家具 | 買取+販売 | 状態良い物のみ | セカンドストリート等 |
| 自治体サービス | 粗大ごみ全般 | 低価格(200円〜) | 2週間待ち、玄関前のみ | 横浜市粗大ごみ受付 |
後述しますが、どの対象品目をメインとして扱うかによって、競合がガラリと変わってきます。
例えば、洋服・切手・カード系などのアイテムは、特化型買取業者だけでなく、メルカリやジモティーといったフリマアプリも競合になってきます。
不用品回収市場の料金比較
不用品回収市場では、自治体の粗大ごみ回収と民間業者の回収サービスが併存しています。

料金面では自治体が圧倒的に安価ですが、搬出・運搬・即日対応などのサービス面では民間業者が優位です。
【単品回収】品目別料金比較
| 品目 | 自治体(全国平均) | 民間業者(全国相場) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 冷蔵庫(単品) | 300〜1,000円 | 4,000〜9,000円 | 家電リサイクル法対象 |
| 洗濯機(単品) | 300〜800円 | 3,000〜8,000円 | 家電リサイクル法対象 |
| ソファ(単品) | 500〜1,500円 | 5,000〜12,000円 | – |
| ベッド(単品) | 500〜1,200円 | 4,000〜10,000円 | 解体が必要な場合+3,000〜5,000円 |
| タンス・食器棚 | 800〜1,500円 | 4,000〜10,000円 | 大型家具 |
【まとめて回収】トラック積み放題プラン
| トラックサイズ | 積載量目安 | 料金相場(全国平均) | 利用シーン |
|---|---|---|---|
| 軽トラック | 約1.5〜2.5㎥ | 10,000〜25,000円 | 一人暮らしの引越し |
| 1tトラック | 約3〜4.5㎥ | 30,000〜50,000円 | 1K〜1DKの片付け |
| 2tトラック | 約5〜7㎥ | 50,000〜80,000円 | 2DK〜3DK相当 |
| 2tトラック(ロング) | 約8〜10㎥ | 80,000〜120,000円以上 | 一軒家・遺品整理 |
出典:
不用品回収業者比較サイト 複数社調査(2024年)
処分困難度が高い品目
不用品回収業者が扱う品目は、搬出難易度・重量・専門性・心理的配慮などの要素により、処分困難度が大きく異なります。
以下は業界で一般的に認識されている困難度の高い品目分類です。
| 項目 | 主な品目 | 補足 |
|---|---|---|
| 大型家具 | タンス・ベッド等 | 搬出困難度:高 |
| 大型家電 | 冷蔵庫・洗濯機等 | 重量物・階段搬出 |
| 大型置物 | ピアノ・金庫 | 専門業者必須 |
| 神仏関連 | 仏壇・神棚 | 心理的配慮 |
| その他 | ゴミ屋敷等 | 作業時間が長い |
商材別の競合マップ
(着物・骨董・ブランド)
戦略: 紹介フィー獲得 (10-20%)
(ピアノ・金庫)
戦略: 紹介フィー (5-10万円)
(衣類・小物・小型家電)
戦略: 「まとめて回収」で時間価値訴求
(タンス・ベッド・冷蔵庫)
戦略: 搬出代行・即日対応で独占
| 品目カテゴリ | 重量 | 専門性 | 緊急度 | 自社の強み | 提携先候補 |
|---|---|---|---|---|---|
| タンス・ベッド | 重い | 低い | 中 | 搬出代行 | – |
| 冷蔵庫・洗濯機 | 重い | 低い | 高 | 即日対応 | – |
| ピアノ・金庫 | 重い | 高い | 低 | 専門提携 | 専門業者 |
| 着物・骨董品 | 軽い | 高い | 低 | 買取提携 | 特化型業者 |
| ブランド品 | 軽い | 高い | 低 | 買取提携 | 特化型業者 |
| 小型家電 | 軽い | 低い | 中 | まとめ割引 | – |
| 大量ゴミ | 様々 | 低い | 高 | ワンストップ | – |
| 仏壇・神棚 | 中 | 高い | 低 | 供養提携 | 寺社 |
| 遺品整理 | 様々 | 高い | 中 | 総合対応 | 複数提携 |
出典:
顧客セグメント
不用品回収サービスの主要顧客は、高齢者世帯、単身世帯、共働き世帯の3つのセグメントに大別されます。それぞれ異なるニーズと利用動機を持っており、サービス設計においてこれらの特性を理解することが重要です。
高齢者世帯
約1,720万世帯
高齢化で増加傾向
主なニーズ
- 遺品整理・生前整理
- 重量物の搬出(自力では困難)
- 施設入居前の片付け
- 体力的負担の軽減
特徴
- 65歳以上の単身世帯は903万世帯(高齢者世帯の52.5%)
- 夫婦のみ世帯は750万世帯(43.6%)
- 信頼性・丁寧な対応を重視
- 2030年には高齢化率31.6%へ(横浜市)
単身世帯
約1,900万世帯
過去20年で2倍に増加
主なニーズ
- 引越し時の不用品処分
- 断捨離・ミニマリスト対応
- 単品回収(少量の不用品)
- 手軽さ・低コスト
特徴
- 2020年:約2,115万世帯(過去20年で倍増)
- 2025年に「夫婦と子供の世帯」を逆転予測(横浜市)
- 若年層〜高齢者まで幅広い年齢層
- Web予約・オンライン見積もりを好む
共働き世帯
約1,300万世帯
前年比+22万世帯増加
主なニーズ
- 時間的制約(平日対応×)
- 即日・当日対応
- 土日祝日の対応
- まとめて処分(効率重視)
特徴
- 子育て世帯は時間的余裕が少ない
- 利便性・スピードを最優先
- 料金よりも「手間削減」を重視
- Web・SNSでの情報収集が主流
セグメント別の攻略ポイントは主に下記のように整理できます。
| 顧客層 | 市場規模 | 重視する要素 | 効果的なアプローチ |
|---|---|---|---|
| 高齢者世帯 | 約1,720万世帯 | 信頼性・丁寧さ | 電話対応の充実、見積もり時の丁寧な説明、供養サービスの提供 |
| 単身世帯 | 約1,900万世帯 | 手軽さ・低コスト | Web予約の簡便化、単品回収プラン、明朗会計 |
| 共働き世帯 | 約1,300万世帯 | 時間・利便性 | 土日対応、即日回収、オンライン完結型サービス |
出典:
内閣府「令和6年版高齢社会白書」https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/html/zenbun/s1_1_3.html厚生労働省「2024年 国民生活基礎調査」
総務省「家計調査」
商圏エリアに落とし込んだ市場分析(モデル:横浜市)
全国データで市場の全体像を掴んだところで、いよいよ本題です。
ここでは、横浜市という具体的な商圏に絞り込んだうえで、統計データで徹底解剖していきます。ご自身の商圏エリアにすぐに活用できるように段階的に説明していきます。
粗大ごみ量
2.4万トン/年
横浜市統計ポータルより
推定市場規模
1.2〜3.0億円/年
保守的推計
推定年間依頼件数
6,900〜10,300件
平均単価2.25万円
なお、検索トレンドは下記のようになっています。

- 「不用品回収 横浜」: 月間2,900回
- 「不用品 買取 横浜」: 月間880回
- 「遺品整理 横浜」: 月間720回
- 「ゴミ屋敷 片付け 横浜」: 月間390回
横浜市18区データの高齢化ランキング

| 区名 | 人口(万人) | 世帯数(万) | 高齢化率(%) | 持ち家率(%) | 人口増減率(%) | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 栄区 | 12.0 | 5.2 | 33.2 | 67.0 | -0.5 | 高齢化率トップ、持ち家率高い |
| 旭区 | 24.3 | 11.0 | 32.5 | 64.2 | -0.3 | 高齢化率2位、持ち家率高い |
| 金沢区 | 19.8 | 9.1 | 31.8 | 67.9 | -0.2 | 高齢化率3位、持ち家率高い |
| 港南区 | 21.5 | 9.8 | 31.5 | 67.8 | -0.1 | 持ち家率高い |
| 泉区 | 15.2 | 6.8 | 30.9 | 68.1 | -0.4 | 持ち家率高い |
| 瀬谷区 | 12.3 | 5.6 | 30.7 | 63.8 | -0.3 | 持ち家率高い |
| 戸塚区 | 28.1 | 12.5 | 29.8 | 68.4 | +0.1 | 人口増加、持ち家率トップ |
| 保土ケ谷区 | 20.6 | 9.8 | 29.5 | 62.5 | -0.2 | – |
| 磯子区 | 16.8 | 7.9 | 29.2 | 61.2 | -0.3 | – |
| 南区 | 19.5 | 10.2 | 28.1 | 58.2 | -0.1 | – |
| 緑区 | 18.1 | 8.0 | 27.3 | 59.1 | +0.2 | 人口増加 |
| 神奈川区 | 24.6 | 12.8 | 26.8 | 51.7 | +0.1 | 賃貸多い |
| 鶴見区 | 29.5 | 14.2 | 26.2 | 54.6 | +0.3 | 人口増加、賃貸多い |
| 青葉区 | 31.0 | 13.5 | 24.8 | 59.5 | +0.2 | ファミリー層多い |
| 港北区 | 36.0 | 17.2 | 21.5 | 52.2 | +0.4 | 人口増加、賃貸多い |
| 都筑区 | 21.5 | 9.2 | 19.8 | 59.8 | +0.5 | 人口増加率トップ |
| 中区 | 15.2 | 8.9 | 27.5 | 50.4 | +0.1 | 賃貸多い |
| 西区 | 10.5 | 6.1 | 24.2 | 53.0 | +0.2 | 賃貸多い |
これらの区のなかで、「高齢化×持ち家」「人口増×ファミリー」「賃貸多め」の3カテゴリーでピックアップすると下記のように整理できます。
| 区分類 | 該当区 | 優先ニーズ | 推奨サービス | 集客チャネル |
|---|---|---|---|---|
| 高齢化×持ち家 | 栄区、旭区、金沢区、港南区 | 遺品整理、生前整理 | ワンストップ、買取併用 | 折込チラシ、地域イベント |
| 人口増×ファミリー | 都筑区、港北区、鶴見区 | 引越し、断捨離 | 即日対応、まとめ割引 | Web広告、MEO |
| 賃貸多い | 神奈川区、中区、西区 | 退去時クリーニング | 不動産提携 | 不動産会社連携 |
横浜市の不用品回収市場を押し上げる3大ポイント
横浜市の人口動態と住宅事情の変化を捉えて区ごとに対応を柔軟に変更させる方法が、ポイントと言えそうです。
- 高齢化の加速
- 25.3% → 31.6%
- 単身世帯化の進行
- 40% → 43.8%
- 空き家予備軍の増加
- 168,600戸
1:高齢化の加速
横浜市の高齢化率の推移は2023年時点では約25.3%に対して、2030年時点では約31.6%に拡大すると想定されています。
- 2023年:25.3%(約92.7万人)
- 2025年:26.0%(約96.6万人)
- 2030年:31.6%(約115万人)
- 2047年:35%でピーク(約122.7万人)
この数字がもたらす市場への影響は、「遺品整理需要」と「生前整理需要」と「単価上昇」が見込めます。
まず、75歳以上人口が2025年に57.9万人、今後20年で急増することが想定されており、生前整理需要として65-74歳人口が「整理世代」として本格化するでしょう。また、高齢者世帯は大型家具・家電の処分が多く、1件あたり単価が高いうえでに、身体的にもどうしても業者に頼らないと処分が難しい年齢でもあります。
2:単身世帯化の進行
横浜市の高齢化率の推移は2020年時点では約40%に対して、2065年時点では約43.8%に拡大すると想定されています。2025年時点では、横浜市は「単独世帯」が「夫婦と子供の世帯」を逆転しており、最多の世帯タイプとなります。
この数字がもたらす市場への影響は、「即日対応ニーズ」と「小規模案件の増加」が想定されます。
単身世帯は、物量が少ないため1K〜1LDKの軽トラック・単品回収の需要となります。しかしながら、規模が小さく、頻繁に引越しをする数は多くないとはいえ、母数でいえば多い状況です。
3:空き家・空き家予備軍の増加
横浜市の空き家は168,600戸(2023年、令和5年)で、前回調査から9,700戸減少し、空き家率も8.68%に改善しています。
一方で、一戸建に住む高齢者のみ世帯は192,800世帯(2023年)と前回調査から11,400世帯増加。一戸建住宅の30.7%を占め、今後の高齢化により空き家化リスクがさらに上昇することが見込まれます。
ターゲット顧客の優先順位
『横浜市18区データの高齢化ランキング』と『横浜市の不用品回収市場を押し上げる3大ポイント』に基づくと、高齢化率×持ち家率でターゲットエリアを選定できるようになります。
今回の分析は「高齢化×持ち家」セグメントに特化した戦略で記載します。成長ドライバーの3つの構造変化が全て重なる地域こそが、最も大きな市場機会となると想定していますが、実際は商圏エリアやターゲット層、本調査以降の動向に変化があった場合は、この限りではありません。
第1優先:高齢化×持ち家の最重点エリア
ターゲットは、「栄区」「旭区」「金沢区」です。
| 区名 | 高齢化率 | 持ち家率 | 世帯数 | 人口増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 栄区 | 33.2%(1位) | 67.0% | 5.2万世帯 | -0.5% |
| 旭区 | 32.5%(2位) | 64.2% | 11.0万世帯 | -0.3% |
| 金沢区 | 31.8%(3位) | 67.9% | 9.1万世帯 | -0.2% |
- 成長ドライバー①:高齢化率30%超 = 遺品整理・生前整理の強いニーズ
- 成長ドライバー②:高齢者世帯の52.5%が単身世帯 = 身寄りのない片付け需要
- 成長ドライバー③:持ち家率60%超 = 大型家具・空き家予備軍
- 収益性:持ち家世帯の平均単価は賃貸の1.5〜2倍(大型家具・買取併用)
- 競合状況:既存業者は都心部集中、郊外住宅地はブルーオーシャン
- リピート性:口コミ・紹介が多く、地域密着型で継続受注
第2優先:高齢化×持ち家の次点エリア
ターゲットは、「港南区」「泉区」です。
| 区名 | 高齢化率 | 持ち家率 | 世帯数 | 人口増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 港南区 | 31.5%(4位) | 67.8% | 9.8万世帯 | -0.1% |
| 泉区 | 30.9% | 68.1%(1位) | 6.8万世帯 | -0.4% |
- 成長ドライバー①:高齢化率30%超 = 第1優先と同じ市場特性
- 成長ドライバー②:持ち家率68%前後 = 横浜市内で最も高い水準
- 市場規模:港南区9.8万世帯、泉区6.8万世帯 = 十分な市場規模
- 攻略法:第1優先エリアで実績を作った後、隣接エリアとして展開
第3優先:高齢化進行中エリア(将来の市場)
ターゲットは、「瀬谷区」「保土ケ谷区」「磯子区」です。
| 区名 | 高齢化率 | 持ち家率 | 世帯数 | 人口増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 瀬谷区 | 30.7% | 63.8% | 5.6万世帯 | -0.3% |
| 保土ケ谷区 | 29.5% | 62.5% | 9.8万世帯 | -0.2% |
| 磯子区 | 29.2% | 61.2% | 7.9万世帯 | -0.3% |
- 成長ドライバー①:高齢化率は29〜30%台 = 今後5〜10年で30%超が確実
- 成長ドライバー②:持ち家率60%超 = 空き家予備軍の増加が見込まれる
- 市場タイミング:第1・第2優先エリアで事業を確立した後の次のターゲット
- 攻略法:第1・第2優先エリアの実績をもとに、地域展開を加速
※補足:戦略の柔軟性について
上記の優先順位は、成長ドライバー(第5-5節)の3つの構造変化に基づいて設計されています:
- 高齢化の加速
- 単身世帯化の進行
- 空き家・空き家予備軍の増加(持ち家率が高い区)
ただし、これは単純な外観分析であり、絶対的な優先順位ではありません。
仮に、人口増加エリアを攻める場合は「若年層・ファミリー層の引越し需要」を重視する戦略も有効です。その場合、以下の区が候補に上がるでしょう。
| 区名 | 人口増減率 | 特徴 |
|---|---|---|
| 都筑区 | +0.5% | 新興住宅地、ファミリー層多い |
| 港北区 | +0.4% | 商業地・住宅地混在、共働き世帯多い |
| 鶴見区 | +0.3% | 工業地帯・住宅地混在、単身世帯増加 |
そのため、市場参入初期は高齢化×持ち家エリア(栄区・旭区・金沢区)で実績を積み、その後、人口増加エリア(都筑区・港北区・鶴見区)へ展開する2段階戦略が効果的です。
不用品回収会社が集客するための5つのマーケティング施策
不用品回収会社が集客するために必要なマーケティング施策は下記5点です。
| 優先度 | 施策 | 優先度 |
|---|---|---|
| 1 | MEO対策(Googleマップ) | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
| 2 | Web広告(Google・Instagram) | ⭐⭐⭐⭐ |
| 3 | チラシ | ⭐⭐⭐⭐ |
| 4 | SEO対策 | ⭐⭐ |
| 5 | LINE | ⭐⭐ |
様々な手法でWebサイトやLPへ集客したユーザーをLINEで囲い込み、継続的に接点を持つことで取りこぼしをすることなく成約まで導く王道の手法です。
全チャネルから自社Webサイトへ集約します。
- チラシにQRコード掲載 → ランディングページへ
- MEO→Googleマップから「Webサイト」ボタン
- SEO→検索結果からの自然流入
- Web広告→LP(ランディングページ)へ直接誘導
離脱しそうな人や検討ユーザーに対して、まずLINE公式アカウントへ友だち追加を促します。
ただ単純に「友達追加してね」だと弱いので、ユーザーに少しでも「お得かも」と思わせるキャッチコピーや宣伝が必要です。
- LINE登録で初回10%OFF
- LINE限定クーポン配信
- 即日対応の優先予約権
- 無料見積もりの優先対応
特に、金額OFFの訴求はクリック率も友達登録率も上昇するのでおすすめです。
最優先A区でのチラシ投下シミュレーション
高齢者にとってWebでの検索は「よくわからない」「操作が苦手」という人もいます。自宅にいる時間が長い高齢者には、地域に特化したチラシ配布が有効です。
最優先のエリアでシミュレーションを行い、この期待値が実態とどう違ってくるのか、想定通りなのかを検証していくことでPDCAサイクルを回せるようになります。例えば横浜市栄区でシミュレーションすると下記のようになります。
| 項目 | 数値 | 計算根拠 |
|---|---|---|
| 配布枚数 | 10,000枚 | 栄区の持ち家世帯の約5% |
| 配布コスト | 50,000円 | 印刷費3円/枚 + 折込手数料2円/枚 |
| 反応率(問い合わせ) | 0.5%(50件) | 高齢者向けチラシの平均反応率 |
| 成約率 | 30%(15件) | 問い合わせ後の成約率 |
| 平均顧客単価 | 35,000円 | 遺品整理・大型家具回収等の平均 |
| 売上 | 525,000円 | 15件 × 35,000円 |
| 粗利益(40%) | 210,000円 | 525,000円 × 40% |
| ROI | 320% | (210,000円 – 50,000円) / 50,000円 |
上記は想定値であり、配布コストやチラシのデザイン、キャッチコピーによっても変動します。
エリアマーケティングの成功は、「全エリアに均等に投資する」のではなく、「優先度の高いエリアに集中投下し、データで効果を検証する」ことが鍵です。
最優先のエリアから始め、反応率を見ながら拡大していきましょう。
なお、チラシ配布する時には、QRコードや電話番号の内容をエリアごとに分けておきましょう。区ごとにQRコードや電話番号を分けることで、以下のデータが取得できます。
- 区別の反応率
- XXX区からの問い合わせが多い → XXX区のチラシ投下を増やす
- チラシデザインのA/Bテスト
- デザインAとBを異なる区で配布し、効果を比較
- 配布エリアの最適化
- 反応率の低いエリアは次回から除外
- Web流入の追跡
- QRコードからWebサイトに流入した人数、成約率を測定
闇雲にチラシを配布しても、どれがよくてどれがダメなのか?の詳細分析ができず、「何となく良かったor悪かった」の2点だけに終着し、改善を続けることができないので、チラシ配布をするときは必ずデータを取得できるような状態にしておくこともポイントです。
業界問わずチラシの反響率の目安は下記です。
- ポスティング:0.2〜0.5%(200〜500枚に1件の反応)
- 新聞折込:0.01〜0.3%(1,000〜10,000枚に1件の反応)
- クーポン付きチラシ:2.2%(実例、45枚に1件)
まとめ
不用品回収市場そのものはマーケットが拡大していますが、多くの企業や個人があの手この手でマーケティングを行っていますが、分母を見え顧客の属性に合わせて適切な予算で、適切な手法を選択している企業や個人が少ないと体感しています。
そこで、どこに勝ち目があり、どこに他社は参入していなそうなのか?という不用品回収市場の分析とエリアまでブレイクダウンし戦術を決める方法を活用し、ぜひ貴社の商圏エリアでも活用いただければ活路を見出せるはずです。
本レポートは、市場参入の「仮説」を立てるためのベースラインとして活用してください。統計データから見える傾向と、実際の市場のギャップを埋めるために、追加調査と現場での検証が不可欠です。
また、市場環境は常に変化します。定期的にデータを見直し、戦略を柔軟に調整することが成功の鍵となります。

